人と違う考え方や行動を取ることを怖がらない。

「千人が狂っても、自分一人だけは狂わない。それくらいの強い信念と正しい判断力を持ちたい」
と松下幸之助氏はおっしゃった。

「自分がどういった歩みをしているのかを深く考える事もせず、ただゾロゾロと人についていっているだけになっていないか」と。

とても身が正される思いだ。

自身の思考や行動が人と異なっていたとき、
居心地の悪さや摩擦を感じて、
人に合わせた思考や行動を取る場合がある。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」ではないが、
例え間違ったことでも
皆と同じである安心感を選んでしまう事がある。

社会心理学でいう集団心理、
つまり人は集団にいると思考停止状態となり、
自分の思考、行動を深く省みなくなる現象であり、
人間には一面、そういった性質が備わっている。

また相手が権威となるとなおさら無条件でその思考を受け入れてしまう場合もある。

群集は誤った道に進む事がある、
そしてその船に乗ると一緒に沈没してしまう場合がある
という事を認識して、
「何が正しいか、どういった選択をすべきか」
といった基準を自分自身が持てるように、自身の判断力、意志決定の基準を日々磨いていく必要がある。

それにはやはり、
「自分はどこを目指しているのか(高い志)を明確にする事」と、
「日々自分を振り返りどんな思考をしてどんな行動へつながったのか」、
「明日はどのように改善すべきか?」
を飽くことなく何度も繰り返していくことが大切ではないだろうか。

世の中を良くしたい、
といった目的地に間違いがなければ、
多少回り道をしても総体的な歩みが誤ることはないのではないか。
そういった思いがあれば、
周囲と意見が異なった時も臆せず主張する場面もあるだろう。
そして話あった結果、相手の意見が世の中の為によりよいと思えたときは素直に取り入れることもできる。
個々がそういった主体性を持った国になるといい。