京セラ創業者の稲盛和夫氏は
物事を成すには、
強烈な思い、願望を持つことが不可欠と述べている。
強烈な思いとは、
「こうなったらいいな」というレベルではなく、
「すさまじいレベルでの思い」をさす。
頭の先から、つま先の先まで、
まさに体中を流れる血のように、
思いを体中に張り巡らす。
この願望の、強さ、深さ、熱さがどれだけ大きいかによって
物事を成せるかどうかが決まってくるという。
ただし、
この願望をどれだけ強く描けるかは、
スタート地点では個人差がある。
たとえば、
親が経営者や自営業者であり、
小さいころから経営のなんたるかを
身近で繰り返し繰り返し見て育ってきた人にとっては、
ビジネスで成功するための願望を
よりリアルに、より強烈に、より自然に描くことができるようになっている。
※稲盛氏、孫正義氏、柳井氏の父親もそうである。
そのような環境になかった人は、
いきなりそこまで強烈で具体的な願望は描けない。
だからこそ、
そういった方々に負けないレベルで、
工夫して強烈な願望を描けるように仕掛ける必要がある。
目標に対する思いを大きくするには
やはり基本的なことを怠らないことである。
・本音から達成したいと思える目標を、仮でもいいので紙に書く。(現在形、もしくは完了形で書く)
・それを朝起きたときと、夜寝る前に眺める。
・「かなわなかったらどうしよう」、ではなく「かなったらどんないいことがあるか」を想像してみる。
・志しが高い仲間を作る。
・メンター、コーチを見つけ、師事する。
その方の思考、行動を身近で感じ、実際に見て肌感覚の気付きを得る。
・さらに書いた目標を具体的になるように、
ブラッシュアップする。
意図的に目標達成について考えているうちに、
常に目標について思いをめぐらせ続けている状態となる。
「ああすればいいかな、こうすればいいかな」と
四六時中、食事中も、風呂に入っているときも、
寝る瞬間も、朝起きたときも、
思いをめぐらせ続けている状態となれば、
次第に目標への達成方法が明確になってくる。
いわゆる「見える」状態となる。
この状態が、
物事を実行するための大きな実行力となる。
非科学的として避けられがちだが、
人の脳には一定の動きのパターンがあり、
脳がこの状態に入ったときの威力にはすさまじいものがある。
そしてその脳が、
人間社会の発展を生み出してきた。
その脳の動き、特性を理解して、
最大限に活用することこそ、
成果を出す基盤となるのである。