上達が早い人と、遅い人の取り組み方の違いとは

先日、著名な音楽家にお話を伺う機会があったが、上達が早い方と、なかなか上達しない方の練習方法は以下のような違いが見受けられるという。

上達する方は、
全体をまんべんなく演奏するのではなく、
理想の演奏と現状の演奏を比較し、
出来ていない点、改善すべき点を見つけだし、
そこを集中して繰り返し練習している方が多いという。

反対に、
上達が遅い方は、
ピンポイントの改善点を明確にすることもなく、
全体をまんべんなく繰り返し練習しているという。

全体を繰り返すことで多くの時間を要するが、
要所要所の改善点を練習できる時間、回数は
前者に比べて少なくなる。

結果、後者の方が練習に時間をかけているのに、
上達が遅くなってしまうのである。

とある金メダリストも話していたことだが、
上達を早めるためには、
「意図的に練習する」ことが大切である。

ただ単純に体を動かし、
時間を費やしてしまうのであれば、
長時間を要しても上達する速度は遅くなる。

効果的な練習をするには、
目指すべきゴールである目標が必要であり、
その目標によって浮き彫りにされた克服すべき課題を見つけ、
集中的に練習するといった
戦略的な練習が求められるのである。

これは仕事をする上でも重要な考え方である。
今まで出会ってきた成果を出している人も同様に、
加速度的な成長をするために、
ただがむしゃらに行動するのではなく、
目標を定め、
現状と比較し、
うまくいったところ、いかなかったところを定義づけ、
うまく行かなかったところを集中的に改善していくプロセスを意図的に回している。

上達、成長していくプロセスは同じなのである。