お会いした経営者の多くの方が、
事前に最悪の事態を想定することの重要性を述べている。
これはデール・カーネギー氏も述べていることである。
重要な判断をせまられたとき、
また、解決困難と思える問題に直面したとき、
この先に起こりうる最悪の事態を想定してみるのだ。
そしてその最悪の事態が起きてしまったときに、
どのように対応するかを考えてみる。
通常は最悪の事態は絶対に起こしたくないという思いがあり、
最悪の事態からは目をそむけ、
そうならないように全力を傾けることから始める。
しかし、
まず起こりうる最悪の事態から考え、
それが起きてしまったときにどうするかを考えることで、
気持ちの余裕が生まれてくる。
最悪の事態は起こしたくはないけれども、
万一起きてしまってもこのように対処すればよい、
と見積もっておけば、
自分が最悪の事態だと思っていることにも、
ある程度の心構えが出来てくる。
その上で、
その最悪の事態を少しでも良い方向へ変えていくために
何ができるかを考えていくことで、
より良いアイディアを思いつくことが出来るようになる。
最悪の事態は、
それが起きてからではとても対処しきれないものである。
そのため、
常日頃から起こりうる事態を想定し、
それに対して備えるために行動をしていくことが
平常心を持つためにも必要となってくる。
目標を定めてそこへ向かってトップダウンで行動計画を立てていくことは重要だが、
すべてが理想通りのシナリオで進むとは限らない。
危機管理の思考も併せ持ち、
どんな状況でも動じない自分を作り上げていく事が重要である。