目先の結果に捉われると、本来の目的から遠ざかる場合が多い

子育てについて講演を行っている権威の方からお話を伺ったが、
指示命令で子供を動かそうとされている方が多いとの
事であった。

あれをやりなさい、
これをやりなさいとやるべきことを的確に指示したほうが早いが、
例えその指示を的確にこなせるようになったとしても、
結局は言われたことしか出来ないようになる。

目先のすべきことを淡々とこなす、
ということばかりに視点が向き、
どういう子供に育ってほしいか、
という目的から目が離れてしまっているのだ。

社会においては、
言われたこと、頼まれたことを淡々とこなす力も必要であろう。
しかし、
言われなくても自分から動く力、
失敗しても挑戦しようとする力、
自分で考え、自分で決めて、自分でやりきる力、
こそが生き抜く力として必要な能力であるということを
忘れてはならない。

経験豊富な親が常に先回りして、
的確な指示を与え続け、
子供が目先の課題を淡々と処理していれば、
一見うまく言っているように見えるだろう。
しかし、いくらそれをやり続けても、
上記のような自分から動こうとするエネルギーは育たないのである。

子育てにおいても、
目的を見続けることが大切なのである。

親が過干渉せず、
子供に考えさせ、やってみさせ、
結果にかかわらずその過程を褒める。

目先の結果を急がず、
目的を達成するために一見遠回りと思える手段を取る。
それが結局は目的達成の
最短距離となるのである。