子育てにおいては、
言うことを聞かない子供に対して、
怒りながら大きな声を出して無理やり言うことを聞かせると、
確かにその場では大人の期待通りの行動をとるかもしれない。
しかし、
大人がいなくなったとき、
子供が自発的にその行動をとるかというとそうではない。
大人がいるときだけ、
その大人の顔色を伺い、
その行動をとるようになるのだ。
つまり、
子供がその行動の意味や重要性を心から納得していない状態で、
ただ「怒られないためにその行動をとる」ことが
目的となっている状態。
この状態ではやがて物事を達成するための意欲が減退していく。
自分でその物事の価値や意味を考え、自分で行動する
自律型の人間とは真逆の方向へ進む。
時として大人は子供の表面的な立ち居振る舞いだけに満足して、
この根本的な問題が見えていない場合がある。
子育てにおける最終目的は、
自身の思考、判断により、
より幸福度の高い人生、充実度の高い人生を選択していけるように
導くことではないか。
そのためにも、
子供を一人の人間として尊重し、
初めから答えを教えすぎないことが大切だ。
失敗したときのみならず、
普段から「どうしてそう思うの?」「どうしてそうしたの?」と
と事あるごとに問いかけてみるとよい。
「叱られる」といった場面ではなく、
普段から問いかけを行うことにより、
「だって~だから」とか、「~思ったから」など、
子供なりの理由を述べてくれるものである。
それの理由を認めることにより、
子供は自分の判断に次第に自信を積み重ねていくようになる。